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グローバルCOE Microbiology Workshop開催報告

平成19年度グローバルCOEプログラムにバイオサイエンス研究科の「フロンティア生命科学グローバルプログラム」が採択され、その活動の一環としてGCOE Microbiology Workshop(グローバルCOE微生物科学ワークショップ)が、本学バイオサイエンス研究科大セミナー室において2008年3月14日に開催されました。

本学バイオサイエンス研究科の高木博史教授がオーガナイザーを務めたこのワークショップには、グローバルCOEの提携先である米国カリフォルニア大学デービス校生物科学部から招待したRoy H. Doi教授およびKenneth C. Burtis教授(生物科学部長)をはじめ、微生物関連の研究室を中心に大学院学生や若手研究者を含む約40名の参加者がありました。

本研究科副研究科長の真木寿治教授の挨拶の後、Doi教授が特別講演を行い、嫌気性細菌Clostridium cellulovoransが形成するセルラーゼ複合体(セルロソーム)に関する研究内容が紹介されました。Doi教授は微生物の分子細胞生物学において世界的に著名な研究者ですが、これまで多くの日本人研究者を指導されてきたこともあり、親しみやすい口調でセルロソーム研究の現状を話されました。セルロソームは骨格タンパク質と触媒ユニット(セルラーゼ、ヘミセルラーゼ)から成り、効率良く植物細胞壁のセルロースを分解できるため、その巧妙な分子機構に多くの興味が持たれていますが、セルロース系バイオマスからのバイオ燃料生産への応用も注目されており、参加者からは活発な質疑が交わされました。続いて、本研究科から吉田信行助教(細胞機能学講座)、仲山英樹助教(植物代謝調節学講座)、蘆田弘樹助教(分化・形態形成学講座)、大島 拓助教(情報生命科学専攻システム細胞学講座)の各若手研究者がユニークな微生物や酵素の機能について最新の研究成果を発表し、Doi教授とBurtis教授からも多くのコメントが寄せられました。

なお、前日の午後にはDoi教授が微生物関連の研究室を幾つか訪問し、多くの学生、ポスドク、助教との個人的な議論を通して有意義な時間を過ごしました。

今後は今回のワークショップを機会に、相互の研究交流を深めることによりシンポジウム形式への発展を期待したいと思います。

微生物科学ワークショップの様子(写真)

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