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グローバルCOE国際シンポジウム開催報告

国際シンポジウムの様子(写真)

  3年目に入ったグローバルCOE プログラム「フロンティア生命科学グローバルプログラム」の活動の一環として、第4回グローバルCOE国際シンポジウムが、奈良先端科学技術大学院大学ミレニアムホールにおいて2009年11月12-13日に開催されました。

  このシンポジウムは、バイオサイエンス研究科の高木博史教授と河野憲二教授がオーガナイザーを務め、Environmental Adaptationをテーマに行なわれました。動植物および微生物の細胞は、様々な環境ストレスに適応し、生存するために巧妙な分子戦略を備えています。それらの多様性について、海外の著名な研究者4名と本研究科の3名を含む12名の国内研究者が最新の研究成果を紹介し、生物間における共通性や独自性(相違点)に対する理解を深めるとともに、食糧、環境、医療などへの応用についても活発に議論されました。また、前日まで2日間にわたり開催されたグローバルCOE国際学生ワークショップに参加していたUCD-CBS、CAS-IGDB、NAISTの各学生(計34名)、および学術交流プログラムとしてNAISTに滞在中のミネソタ大学バイオテクノロジー研究所の学生(4名)が、各自の研究について堂々とポスター発表を行ないました。さらに、シンポジウム初日終了後に開催された懇親会では、多くの研究者と学生がグローバルな交流を深めることができました。

  参加者は両日を通して延べ481人に達し、過去最高の人数となりました。今回の特徴としては、シンポジウムの発表に対する積極的な質疑応答だけでなく、学生のポスターセッションが大いに盛り上がり、会場では発表者との活発かつ熱心な討論が随所で見られ、学外の参加者もその光景に驚かれていました。これは本グローバルCOEプログラムの国際シンポジウムと国際学生ワークショップが有機的に連動し、着実に成果を上げていることを物語っています。

  今回、米国ロバートウッドジョンソン医科大学の井上正順先生およびフランス国立科学研究センターRobert P. Fuchs先生からは、サイエンスに取り組む姿勢、情熱、哲学などについて多くの貴重なメッセージをいただき、参加者全員、特に学生や若手研究者は大きな感銘を受けました。今回のシンポジウムを通して、生物の環境応答に対する新しい概念や研究の方向性が見えてくることでしょう。また、NAIST構成員の研究に対するモチベーションが一層向上し、さらに質の高い国際交流や共同研究が展開されることを期待します。

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